2007年11月20日
インプラントの歴史
大切な歯を何らかの理由で失ってしまった時、人工歯根を埋め込み修復する新しい治療法インプラント。
見た目も綺麗で歯を自然な形に近づけることのできる新しい治療法として、現在、多くの歯科で勧められている治療法です。
自分の歯と同じように噛むことができ、現在世界で注目されている治療法であるインプラントの始まりというのはどんなものだったのでしょうか。
始まりは1952年にさかのぼります。
スウェーデンのペル・イングヴァール・ブローネマルク博士が、血液の流れに関する研究を行う為、ウサギの体内にチタン製の生体顕微鏡用の器具を埋め込む作業をしていました。
ところがこの時、骨と顕微鏡器具がくっついて外すことができなくなってしまったのです。
この幸運とも言える偶然の出来事が、現在のチタン製インプラントの始まりであると言えます。
ブローネマルク博士はその後13年間、さまざまな基礎実験や動物実験を重ねて、歯科治療への応用法を探っていきました。そしてチタンがある一定の条件で骨に埋入された時、骨の拒否反応は起こらず、強い結合が生まれることを明らかにしたのです。
博士はこれをオッセオインテグレーション(骨結合)と命名しました。
そして1965年、人工歯根としての臨床応用をスタートし、現在のインプラントの基盤となったわけです。
最初にインプラント治療を受けた30代の男性のインプラントは、35年以上経った今も何の問題もなく機能していると言われています。
1998年、ブローネマルク教授はチタン製インプラントの実績によって、スウェーデン政府からグランドプライズ賞を授与されました。チタンと骨との結合は科学的に正しいと認知されるようになったのです。
インプラントは、従来からの治療法であるブリッジや入れ歯の欠点を克服できると言われていますが、具体的な違いは何なのでしょうか。
歯を1本だけ失った場合、従来法では、失った両隣の歯を削り固定するブリッジ法がとられています。
インプラントですと、失った部位にのみ埋め込まれる形になります。健康な歯を傷つけることは全くありません。 また、自分の歯とほとんど見分けがつかず、美しさをとり戻すことができます。
歯をたくさん失った場合、従来法では、健康な歯に針金をかけて入れ歯を固定する方法です。この方法は、針金をかけた歯にも負担がかかることになります。
インプラントですと、歯のない部分に複数のインプラントを入れて、固定式の人口歯をとりつけるため、周囲の歯を傷つける心配はありません。
歯を全て失った場合、総入れ歯になります。
従来法では、歯肉との吸着力で入れ歯を支えています。これは安定が悪くガタついたり、また味覚も損なわれたりしてしまいます。
インプラントですと、数本のインプラントを入れて維持装置を取り付け、これで入れ歯を固定します。
入れ歯のように取り外す必要がなく、違和感なく自分の歯のように噛むことができます。ガタつきの心配もありません。
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